【読書・おすすめ本】「苦しみの手放し方」 大愚 元勝 著

こんにちは!
ろんじぱぱです!

不安定な人生を乗り切る精神的な基盤として、私は「科学的根拠」と「仏教」を二大基軸に据えています。

「科学的根拠」は数万人を実証して発見された法則であり、そこには絶対的な「数」という信憑性があります。研究は常にアップデートされており現代人が対象になっているので、研究結果を私たちに当てはめやすいのも特徴です。

しかし科学的根拠のみでは、どうしても表面上の知識に偏りがちになるので、そこで登場するのが「仏教」を中心とする哲学の存在です。

「科学的根拠」を枝とするならば、「仏教」は人生の生きる方向性を決める幹のような存在であり、現代で完全に忘れ去られた「人生の真理」を教えてくれます。

「私たち人は人生をどう生きるべきなのか?」というなかなか避けがちな質問に学校では決して教えてくれない、本当の答えを数々見出すことができる仏教は知れば知るほど奥深いもの。

本書を読めば、なぜ僧侶は常に凛としているのか、その仏教の精神的基盤の一部分が垣間見えることでしょう。

以前紹介した2冊の本も仏教の真髄を垣間見える非常に感銘を受けた良書です。ぜひご覧ください。

反応しない練習
これも修行のうち

この本に魅せられたキラーフレーズ

自分でさえ自分のものではないのに、どうして子が自分のものであろうか

苦しみの手放し方

苦しみの手放し方

著者紹介:大愚 元勝 

佛心宗大叢山福巌寺住職。(株)慈光マネジメント代表取締役。慈光グループ会長。駒澤大学、曹洞宗大本山總待寺を経て、愛知学院大学大学院にて文学修士を取得。僧侶、事業家、作家、講演家、セラピスト、空手家。愛知県小牧市に540年の歴史を誇る禅寺、福厳寺の弟子として育つ。3歳で経を習い5歳で葬儀デビュー、10歳で僧籍を取得するも、寺を飛び出す。32歳で起業。40歳を目前に寺に戻ることを決意。事業を後進に引き継ぎ、平成27年に福厳寺31代住職に就任

「BOOK著者紹介情報」より

この本を読んだ感想

私たちが思いがちな考えとして「〜になればすべての悩みがなくなる」が挙げられます。例としては「お金があれば」とか「良い会社に入れば〜」「子供の成績が〜」等、そこに入る希望は多いでしょう。

しかし私が最近悟ったことは、人生で生きている以上どのような状態になっても「悩み」から開放されることは死ぬまでないということ。なぜなら

私たちが感じている苦しみは、自分の内側で、自分によって創り出されている

「苦しみの手放し方」より

ということに気づいてないからです。

それを示す明確な事例が、古今東西発生している有名人の自殺です。

なぜスターが、金持ちが、すべての名声を手に入れたような人たちが毎年自死を選ぶのか。そこに世間どころか身内すら理解されない、本人だけが分かる「心の深淵」があります。

「大愚和尚の一問一答」をYou Tubeで見かけてからはや2年が経ちました。

当時、仏教について懐疑的な気持ちを抱いていた私に動画を通じて様々な仏教の知恵を教えて頂き、今では欠かせない人生の知恵として動画をいつも拝見しています。

本書はそのような動画で伝えられた仏教のエッセンスを活字化して、分かりやすく解説してあり、動画を見ている方にはもちろん、動画を見ていなかった方にも仏教の知恵に触れることができます。

人生をもっと楽に生きるための50の仏教の知恵が散りばめられている本書は、日常において降り掛かってくる悩みに対してどのような仏教の知恵が役に立つのかを実例を用いて説明しています。

二千年を超えて引き継がれてきた仏教の教えの中には、今まで思いもしなかったような目からウロコが落ちるような教えもあります。

これまで「悩み」や「苦しみ」に対して無力だった私たちに「知恵」という心の武器を与えてくれるオススメの一冊です。

気になったキーワードをピックアップ

この本を読んで目からウロコのキーワードを解説します。

思い通りにならない育児への向き合い方

自分でさえ自分のものではないのに、どうして子が自分のものであろうか

「苦しみの手放し方」より

自閉症の娘と付き合いもはや10年になろうしています。いつか雨も止むだろうと付き合ってきましたが、なかなか止みそうにありません笑

おかげさまで人間的にかなり成長し、雨が止むのを願うよりも先に心に雨具を揃えられるようになりました(*´ω`*)

本書によれば、「思い通りにならないもの」に対して「こうあってほしい」と思い悩み、執着することを、あらゆる苦しみの根源と教えています。

私たち家族が常に苦しむのは娘の自閉症ゆえの「自傷行為」や公共の場を含めた「奇声」、またなかなか学びが進まない「知能の遅れ」。

おおよそ健常者が想像できないレベルでの思い通りにならないストレスや焦りを感じやすいのが自閉症の育児です。

娘を「自分の子」と執着して所有物のように考えると、思い通りにいかない結果に失望感を覚え、苦しみを伴います。

自分を棚に上げて他人を責める自己奉仕バイアスに象徴されるように、私たちはつい自分の失敗に対して言い訳を用いる一方、他人の失敗に対しては辛く当たってしまいがちです。

自分の子に対する執着が強い愛情と束縛、過剰な期待感を生み出し、それが結果的にその子の自主性や冒険心、自由な発想を奪う危険性をはらんでいるのです。

私たちの心や体は自分のものであるようで、自分のものでありません。時折体調は突然悪くなるし、湧き出てくる感情もコントロールできません。

自分のことですらこのような状態なのに、まして他人など到底コントロールができないことは自明の理です。

親しい関係にも「所有」と考えず、親しい仲でも適度な「距離感」を意識することによって自分勝手な過剰な思い込みを排除することができます。

自分の思い通りにならないと仮定すれば、自分にも他人にも乱暴な言葉は使わなくなります。言葉に心を込めて、相手が自発的に動いてくれるよう心に届く言葉を選ばねばなりません。

自分にも他人にも「優しさ」と「感謝」を以て接することができるようになったことは私にとって大きな成長と考えています。

苦しみの手放し方

苦しみの手放し方

人間関係を長く維持するためのコツ

「お互いが変わる」ことを前提に、それでも相手を理解し合い、助け合う

「苦しみの手放し方」より

私たち夫婦は昨年2019年の10月に別居を決め、今では別々に暮らしています。

離婚した理由と原因分析

別居して約3ヶ月間はお互い全く連絡を取りませんでしたが、その後なんとなくお互いが娘を思う気持ちが一致し、現在では別居しながらも、お互いがライフパートナーとして娘を支える特殊な関係を営んでいます。

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娘を支える者同士が一歩離れた生活を送ることで、結婚当時に感じることができずにいた大切な気持ちを今実感しています。

本書で紹介している仏教の教えに

「年々歳々花相似(ねんねんさいさいはなあいにたり)、歳歳年年人不同(歳歳年年人同じからず)」

「花は、毎年同じように咲いているが、それを見に来ている人は、年々老いていき、同じではない」

という一節があります。

結婚生活が続いていたときはお互いの存在を「当たり前」と思い、生活が長期に及ぶにつけ、お互いに関心が減っていたのは事実であり、それが結果的に破綻の原因の一分になったことは否定できません。

私たちは皆結婚当初に「永遠の愛」を誓いますが、「愛」はそこで終わりではありません。なぜなら生活を続ける中で、私たち自身が少しずつ「変化」するからです。

結婚生活で痛感したのは「愛」とは名詞でなく、動詞であるということ。

常にお互いが少なからず関心を持つよう相当な努力が必要であり、それを怠るとあっという間にそれまでの愛情の貯金を使い果たし、やがて無関心状態に陥ってしまうのです。

幸い娘を思う気持ちが一致し、パートナーとして接している今、結婚当時と違い、私が大切にしているのは「感謝の気持ち」です。

パートナーが今ある「自由の時間」の中で、私と娘との関わりを選んでもらえることに一層感謝の気持ちをもつようになり、LINEでも口頭でも常に感謝の言葉を伝えています。

一緒に住んでいた頃は相手の体調の変化などに対しても無頓着でしたが、関心が増えたことによって、相手への気遣いが自然と多くなり、彼女も私の変化を好意的に受け止めています。

今では「夫婦関係」という紙の上の関係は終わりましたが、娘を支える「大切な人」としての関係は変わりません。

私たち人の脳は容量が小さいため、新鮮味が欠けてくると「慣れ」という技術を使い、「関心」を最小限に留めることによって、常に新しい知識に脳の容量を集中させるように機能します。

その脳のクセに上手く向き合うことで、お互いの「当たり前」を排除し、「有り難い」と心に思うことこそ、長期的な関係を維持する大切な心の持ち方であると考えます。

苦しみの手放し方

苦しみの手放し方

さいごに

大部分が無宗教な私たち日本人はとかく「宗教」を異端なものとして取り扱いがちですが、人生を生きる精神的な拠り所がなく、自殺者の数は世界有数です。

生きる基盤をモノやヒトなど「他」に拠り所に据えると、モノやヒトは常に「無常」であり、完全に寄りかかるとそのまま双方が倒れかねません。今回のコロナが無常を示す良い例ではないでしょうか。

心のゆとり

それを避けるには、人生のあらゆる変化に柔軟に対応するため「柳の木」のような柔らかい心をもち、心のゆとりを持つことが非常に大切と感じます。

「他」に頼らず自らを拠り所とする「自」を確立することが仏教の本質であり、本書はそれをサポートするたくさんの知恵がいっぱい詰まっています。

ぜひ本書を通じて仏教の知恵を日常に取り入れて見てはいかがでしょうか。これまでの煮詰まった人生観に新たな光が差し込むでしょう。

私のブログが今回紹介した本を手に取るきっかけになれば幸いです。お読みいただきありがとうございました。

【読書・おすすめ本】「苦しみの手放し方」 大愚 元勝 著
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