【読書・おすすめ本】「やさしさ」という技術」ステファン・アインホルン 著

こんにちは!
ろんじぱぱです!

この「やさしさ」というテーマは私の人生において大きな役割を占めています。

大学でホスピタリティというホテル学を専攻したこともあり、「やさしさ」は、私の資質でもあり、同時に武器でもあります。私の周りの人の評判でも、私は「やさしい人」というイメージが定着しているようです。

しかし、以前、私は「やさしさ」について懐疑的だった時があります。

学生時代は私の「やさしさ」が反対に「お人好し」に見られたり、自分に自信がなかったりして、「やさしさ」は何も特徴がない人が持つもの、というような変な誤解があったのです。自分のもつ「やさしさ」に自信が持てずにいました。

とはいえ、私はこれまで自分のもつ「やさしさ」でたくさん自分の人生に豊かさをもたらしてきたのも事実。

特に自閉症の育児では、特に「やさしさ」が問われます。

健常者ができる当たり前ができない自閉症児は「やさしさ」がなければ全くもって務まりません。人生に私の「やさしさ」が如何程のものなのか改めて問われている気がします。

今回紹介する本は、激しい競争社会の中で人間関係が希薄になる中で、私たちが忘れがちな資質「やさしさ」のメリットについて詳しく教えてくれます。

「やさしさ」価値を見直して、自らの武器に変えることで、さらに自分の人生を豊かにする自信を与えてくれる貴重な一冊です。

この本に魅せられたキラーフレーズ

やさしさは資質ではありません。誰もがマスターできる技術です。
そしてこの技術こそが、あなたの人生・仕事・人間関係に成功をもたらし、世界をよりよい場所に変えるのです。

「やさしさ」という技術」

「やさしさ」という技術」

著者紹介:ステファン・アインホルン

1955年スウェーデン・ストックホルム生まれ。世界トップレベルの医大として知られるカロリンスカ医科大学の分子腫瘍学教授、がん専門医。

スウェーデンでは「倫理」についての講義・講演の名手としても名高く、99年にはカロリンスカ医大の「学生が選ぶ最優秀教授」に認定されたほか、数多くの大学や企業、TEDなどでレクチャーを行っている。

「BOOK」データベースより

気になったキーワードをピックアップ

この本を読んで目からウロコのキーワードを解説します。

「やさしさ」は損ですか?

親切とは見返りの多いものである

「やさしさ」という技術」より

「強くなければ生きていけない。 優しくなければ生きる資格がない」と言われるほど、「やさしさ」は私たちの人生を彩る大切な色彩のひとつです。

大人になると「やさしい人」が特徴のない人のように揶揄されるように、競争が激しい現代社会では、「年収」「容姿」「地位」などに比べ、「やさしさ」はあまり魅力的な要素として扱われていない気がします。

しかしながら、長期的に付き合う異性に求める要素のランキングでは、「やさしさ」はじつは収入や容姿、学歴を凌ぐ第一位を獲得しているのです!意外ですよね!

本書では、我々人類が生き残る中での「適者生存」の中では「最強の者」が生き残ったわけではなく、「もっとも適した者」が生存したと記されています。

生存のため集団生活を余儀なくされた人類は、「集団のなかで機能すること」が生き残り戦略になり、略奪や殺人など「やさしさ」を持たない人間は自然に絶滅し、「やさしさ」を示した者だけが生き残ってきました。

それは人類のみならず、クジラやサルなどあらゆる哺乳類も同様に群れで生活をする中で身を挺して天敵を仲間に知らせるなど「やさしさ」を示しています。

人は「性善説」か「性悪説」とよく議論の的になります。

進化心理学の過程から考えると、生存戦略上、「性善説」である「やさしさ」がDNAに埋め込まれていっていると言っても過言ではないでしょう。

有名なことわざ「情けは人のためならず」の意味は「人に親切にすれば、その相手のためになるだけでなく、やがてはよい報いとなって自分にもどってくる」です。

日本のみならず世界に存在するありとあらゆる宗教でも、この「やさしさの倫理」は共通点として挙げられています。

まさに「やさしさ」は長期的関係に求めるベースとなる要素であり、人間関係の土壌です。「やさしさ」の土壌なくしては、そこに植える「年収」も「地位」もすべて枯れてしまうほど大切な役割を担っているのです。

「やさしさ」という技術」

「やさしさ」という技術」

やらない「善」より、やる「偽善」

「利己主義」と「善」は矛盾しない

「やさしさ」という技術」より

よく他人に「やさしさ」を示す際に、その動機付けがどうなのかがよく問われます。

例えば芸能人がボランティア活動や寄付を行った時に「売名行為」や「偽善」と言われることがありますよね。

本書では「動機が利己的であってもかまわない」として、「やさしさ」を示す上で何よりも重要なのは、気持ちでなく行動であるとしています。

前回紹介した「アランの幸福論」でも「喜び」はすべて「行動」によって初めてもたらされるとしています。ぜひご覧ください。

アラン 幸福論

ボランティアや寄付ですら、ほんの少しのことですら、実際行動を起こすのは非常に困難を伴います。

「利己」「利他」どんな動機付けであれ、「やさしさ」を行動で表すには「勇気」が必要。

「愛する」の反対語は「無関心」。誰でも面倒なことは回避しがちです。

その面倒な気持ちを超える「やさしさ」とは、それを実行に移すだけでも、動機付け如何に関わらず、充分に尊い行為です。

大切なことは「気持ち」ではなく、「やさしさ」を「行動」で表すことなのです。

人生での「成功」とは何か?

「高収入」「名声」を求める人ほど幸福度が下がる

「やさしさ」という技術」より

資本主義の世の中では、人生における成功とは未だに収入や地位を表すことが少なくありません。マスコミに植え付けられた「勝ち組」や「負け組」など、たしかに近年で経済上における格差は広がってきたといえます。

しかし私も40代になり、結婚も一通り経験して悟ることは、たとえ、どれだけお金を手に入れたとしても、やはり心は埋められないような気がしています。

物欲 お金 限界

本書によれば、高額の宝くじに当選した人の人生の満足度は当選してから一年が過ぎると、当選しなかった人とほぼ同じになるという驚きの結果になっています。

また平均的なアメリカ人の購買力は過去40年間で二倍以上になっているにも関わらず、アメリカ人が「人生で成功した」と感じる人の比率は1957年の35%から2000年には30%に減少し、この傾向は他の先進国でも同じ傾向が確認できています。

つまりお金を目的とした「人生の成功」は大規模なアンケート調査の結果を見る限り、成立しないことになります。

やはり心は心でしか埋められません。

物質的なものを手に入れた喜びは一瞬で立ち消えてしまうのに対し、良い人間関係は、オイルヒーターのように継続的にじわじわと満足感が続きます。

年収や地位で得る成功は、人生において幹や枝葉にすぎず、その人生の成功を根っこから支えるのは良質な人間関係で培われた心の土壌です。

心の土壌が荒んでいれば、どれだけの成功が植えられようとも枯れ果ててしまう運命にあるのです。

今の時代、そのようなお金以外に大切なことを見出そうとすると、「負け犬の遠吠え」のように受けとられるかもしれません。

しかし、そもそも「勝ち組」「負け組」すら、テレビから植え付けられた、与えられた常識です。

お金は当然大事ですが、お金以上に大事なこともたくさんあります。

自分の確固たる信念を持って、そうしっかり言い切れることこそ、私は本当の人生の勝ち組だと思っています。

「やさしさ」という技術」

「やさしさ」という技術」

さいごに

「やさしさ」は非常に大切な要素ですが、一つだけ留意してることがあります。それは必ず「自分の思考の軸」を持つこと。

以前の私が「やさしさ」に自信がなかったのは、「やさしさ」を与える自分自信に確固たる思考の軸がありませんでした。

ゆえに他人から自分の評価を下げないために、多少無理して自己犠牲を伴ったり、イエスマン的な自分に嫌気が指していたことは否定しません。

今では、たとえ人に嫌われようが、自分の確固たる気持ちに沿った「やさしさ」を提供できる自分に、以前にも増して自信を深めています。

中国では、「自転車に乗って笑うよりもBMWに乗って泣くほうがマシ」という拝金主義を代表する有名なことわざがあります。国によって事情は異なりますが、「幸せ」の本質を理解するのは大切です。

お金は確かに大事であり、私たちを不幸にしません。しかし私たちを最後に幸せにし、人生の豊かさに導くのは間違いなく「やさしさ」なのです。

私のブログが今回紹介した本を手に取るきっかけになれば幸いです。お読みいただきありがとうございました。

【読書・おすすめ本】「やさしさ」という技術」ステファン・アインホルン 著
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